LINE株式会社は、2023年10月1日にLINEヤフー株式会社になりました。LINEヤフー株式会社の新しいブログはこちらです。 LINEヤフー Tech Blog
NLP開発チーム
はじめに こんにちは、王昊(オウコウ)と申します。現在、私は早稲田大学基幹理工学部情報理工学科4年で、河原研究室に在籍していて、自然言語処理の研究を行なっています。私は特にマルチリンガルに関する研究に興味を持っていて、多言語BERTの構築、漢文の日本語書き下し文の生成などの研究に取り組んでいます。 2022年8月上旬から6週間、LINE夏インターンシップ技術職就業型コースに参加させていただき、AIカンパニーのNLP開発チームにて「6.7B日本語モデルに対するLoRAチューニング」という課題に取り組みました。本レポートではその内容について紹介します。本レポートの内容は、2023年3月12日から沖縄で開催される、言語処理学会年次大会にて発表いたします。6.7Bモデルのファインチューニングなどのより詳細な情報はそちらで発表いたしますので、年次大会にご参加の方はよろしくお願いいたします。 背景・目的 近年、Wikipediaなどのテキストデータを使用した大規模な事前学習と特定のタスクやドメインへの適応(ファインチューニング)が自然言語処理において重要なパラダイムとなっています。GPT-3などの
Web Front-end Engineer
こんにちは。LINEフロントエンド開発センターのYoungjin Jangです。 この記事ではオンライン診療サービスLINEドクターの概要と、フロントエンド開発の流れについて紹介します。LINEドクターは2020年リリースし、医師と患者の距離を縮めることを目指してサービスを展開しています。 多くのユーザーのコミュニケーションを支えるLINEだからこそできるオンライン診療サービスの特徴と、その開発の様子を、この機会に是非知っていただければと思います。 こちらがLINEドクターの入口となる画面です。ここからエンドユーザーはオンライン診療を申し込んだり、薬の配送を申し込んだりします。オンライン診療の予約が確定すると、ユーザーはLINEでのビデオ通話を使って診療を受けます。予約し、受診し、薬を受け取るまでをLINEを通して完結することができるサービスです。 LINEドクターのフロントエンド開発は、概ね下記のような流れになります。バージョンごとに企画からデプロイまでをワンサイクルで開発します。各段階でフロントエンドエンジニアが何をしているのか、今からお話しします。 企画・デザイン 新規機能に
Engineer at Front-End Development Center
こんにちは、LINEフロントエンド開発センターの玉田です。新春を名乗るにはすこし遅いですが、昨年開催した「UIT新春Tech blog」を今年も開催します! 本日から5日間4日間、フロントエンド開発に携わるUITのエンジニアが毎日持ち回りで記事を公開します。ぜひ最後まで見に来てください。 Monorepo フロントエンドにおけるMonorepo toolは、大規模なフロントエンド開発を効率よく管理する手段として、ここ数年で普及が進みました。LernaやNx、npmやyarnのWorkspace機能など、すでに皆さんも使っている例があるかもしれません。 Monorepoを実現するツールはいくつかありますが、どのツールも共通して以下のような特徴を持っています。 package.jsonを持つnpm packageを一単位として、複数のパッケージが一つのGitリポジトリに存在する[^1] 各パッケージの依存関係を記述することで、Monorepo toolが内部で依存グラフを作成して効率よくビルドを実行する 一部のMonorepo toolは、パッケージのバージョニングなどリリースのためのツ
Takatoshi is a developer of LINE's Messaging Server.
皆さんお元気ですか? LINEのMessaging Serverを開発しているNaoです。 2014年にLINE Serverの開発とリリースプロセスについて紹介しました。それから時間が経ち、開発環境やコードも変化してきました。今回はその後、改善した点について紹介したいと思います。 LINEのMessagingプラットフォームは多くのServer Applicationから構成されています。そのうちの1つであるMessaging Serverは、Messaging機能を担うPlatformであり、他のチームの開発者と協力して複数のプロジェクトを並行して進めています。 Messaging Serverの旧開発プロセス 複数のプロジェクトの作業を同時に進行すると、それぞれの作業による混乱や現在どのような内容が進められているのかに関して曖昧な状況になりやすくなります 。このような問題を少しでも改善するため、共同開発の進行の手間を最小限にするルールやポリシーを開発者同士が試行錯誤してきました。その結果として作られてきたものが、次に紹介するLINEのMessaging Serverの旧開発プロセス
DMP Dev Team
LINE株式会社 Business Platform開発室 DMP Devチームの石田です。 今回はLINE DMPにおけるHTTPでのファイルダウンロード処理で発生したパフォーマンス問題の改善の事例について紹介します。 はじめに まず、DMPとはData Management Platformの略です。LINE DMPは、LINE外部からアップロードされたデータや、LINE内部サービスのデータをETL(Extract Transform Load)処理によって取り込んで、LINE広告やLINE公式アカウントをはじめとするLINEのB2Bプロダクトで活用できるプロダクトです。LINE DMPはPrivate DMPであり、LINE内部に閉じた活用に限定されているため、馴染みのない方も多いと思います。 以下の記事ではLINE DMPについて詳しい説明がありますので、ご参考にしてください。 Logmi Tech - LINE DMPの“難しさ”がニアリーイコールの“