PyCon Kyushu 2018 Fukuoka協賛レポート

こんにちは。LINE FukuokaでVerdaという弊社プライベート・クラウドのサービス開発をしている藤嶋です。

6月30日にPyCon Kyushu 2018が開催されました。弊社はプラチナスポンサーとして協賛させていただき、当日は会場をご利用いただきました。
今回のブログ記事では、カンファレンスの様子をお伝えいたします。

PyCon Kyushuとは

Pythonをテーマにした国際会議またはカンファレンスであるPyConは世界各地で行われており、九州にゆかりがあるソフトウェア・エンジニアが集まって開催された、九州初のPyConイベントです。今回のテーマは「プロローグ」となっておりましたが、その名の通り、これからの発展を期待させるようなワクワクする発表が非常に多くありました。

キーノート

記念すべき最初のPyCon Kyushuのキーノートは真嘉比 愛さんによる「~ Prologue ~ Pythonで広がる地域の輪」でした。

真嘉比さんは沖縄でちゅらデータ株式会社を設立する一方、地元のIT振興にも尽力しています。キーノートの主要なテーマは地域のITコミュニティを盛り上げようというもので、コミュニティと関わることがエンジニアにとって、なぜ重要なのか、そして企業がコミュニティに関わることの意義をビジネスの側面から説いていました。経営者の視点から、このようなITコミュニティに関する話を初めて聞いたエンジニアは意外と多かったのではないでしょうか。また、コミュニティへ参加するだけでなく、自ら立ち上げようと鼓舞していました。PyCon Kyushuのキーノートにふさわしい、地方で働くソフトウェアエンジニアを勇気づける内容でした。

各セッションについて

ここからは筆者が参加した各セッションについて紹介していきます。当日は2トラックで発表が行われておりました。割愛させていただきました発表につきましては、イベント資料一覧のページにて資料や動画を御覧ください。どれも大変興味深いものばかりです。

初学者向け、Pythonによる人工知能入門

九州大学大学院の志村 朋人さんによるディープラーニングを利用した画像認識技術の紹介でした。志村さんは子ども向けプログラミングの先生をされているそうで、発表は非常に丁寧でわかりやすいものでした。発表内容は画像認識を利用した識別処理の実装を紹介するだけでなく、Google Colabにも触れ、非常に学びの多い内容でした。

Djangoで始めるPyCharm入門

Django Girls Tutorialの日本語翻訳をされている吉田 花春さんによるPyCharm入門の発表でした。

Pythonは比較的軽量で覚えやすい言語ですので、テキストエディタを使って書いている人が多いかと思いますが、やはり規模が大きくなってくると、PyCharmのような統合開発環境はとても便利です。このセッションではDjangoというPython製フルスタックフレームワークを利用した開発を通じて、PyCharmがどのように役立つかを紹介しました。

ランチ&スポンサーLT

お昼休みには参加者にお弁当が配布され、スポンサー各社によるLightning Talk(LT)が行われました。福岡を基盤とする多くの会社によるLTが行われましたが、福岡には元気なIT企業が多くあるのだなと改めて知らされました。LTでありながら、各社とも非常に面白い発表が行われました。本記事執筆当時には以下のスライドが公開されておりましたので、紹介させていただきます。

弊社からは新田(Twitterアカウント @youhei)がLTをさせていただき、弊社での積極的なPython活用事例を紹介させていただきました。

Introduce syntax and history of Python from 2.4 to 3.6

Manabu TERADAさん(Twitterアカウント @terapyon)によるPythonのシンタックスの歴史を振り返るセッションが行われました。

折しも、数日前にPython3.7がリリースされました。そのため、3.7で導入されたdataclassデコレーターへの言及もありました。Pythonは歴史がある言語ですが、これまでアグレッシブに変化を続けている言語でもあります。このセッションではそういった歴史を垣間見ることができました。

serverless framework + python3で AWS Lambda用のスクリプトを書く

本セッションでは中村 真人さんによる、Python3をAWS Lambdaで使った経験と、そこから得た学びについて発表がありました。まずは基本的な使い方から始まり、そこから見えてくる課題や問題をどのように解決していくかというふうに話が展開していきました。紹介されたフレームワークであるserverless-python-requirementsは非常に便利そうです。私も機会があれば使ってみたいと思います。

実践してわかったPython & 深層強化学習

続いて、玉城 一磨さんがご自身の経験に基づく深層強化学習への取り組みについて発表されました。「深層強化学習」という言葉をご存じない方が多いかもしれませんが、本発表では丁寧に説明をしてくださり、とてもわかりやすいものでした。また、どのようなアプローチで取り組んだのかという点につきましても、参考になるところが多いかと思います。興味がある方はぜひスライドを御覧ください。

最新AI技術「カプセルネットワーク」「転移学習」「QRNN」をKerasでサクっと実装する

fukuoka.exを主宰している森 正和さん (Twitterアカウント @piacere_ex)は、AIの歴史を振り返りつつ最新の技術や手法について発表を行いました。決して長くはない時間の中で、網羅的に解説を行い、多くの参加者の関心を惹きつけていました。非常にわかり易い内容となっていますので、ぜひスライドをご覧いただければと思います。

Pythonによる競馬データ分析入門

Aトラック最後のセッションは野中 哲さん (Twitterアカウント @anonaka)による競馬のデータ分析でした。長期間のデータを用いた分析の結果、どのような収支になったのかが気になるかと思いますが、スライドまたは動画が公開されたら、結末をぜひご確認ください。

懇親会&LT

すべてのセッションを終えたあとは懇親会が行われ、当日に増枠が必要になるくらいに賑わいました。

合間では希望者によるLTが行われ、本編のセッションとは違った視点での様々なLTが行われました。弊社からは鈴木(Twitterアカウント @studio3104)が子ども向けプログラミングに関する発表をさせていただきました。

最後に

ここ数年は「ビッグデータ」、「機械学習」、「AI」そして「ディープラーニング」をキーワードとして様々なPythonの話題が語られてきました。 個人的な意見ですが、多くのライブラリが開発され、解析のためのインフラが一般化してきたことにより、個人がより取り組みやすい環境が整ってきたのではないかと思います。今回のカンファレンスでは、それを裏付けるように多くの取り組みが発表されました。データサイエンス分野におけるPythonの重要性を実感しました。

さて、次回のPyCon Kyushuは沖縄で開催されるそうです。興味がある方はぜひPyCon Kyushu実行委員会のツイッターアカウント @PyConKをフォローして続報をお待ちください。

お約束ですが、LINEではPythonを使った開発に興味がある方を国内の全拠点(福岡・京都・東京)で募集しています。気になる方は以下のリンクにアクセスしてください。

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