Yutaro Hayakawa
2021-12-06こんにちは、LINEのプライベートクラウドサービスであるVerdaのLoad Balancer as a Service (LBaaS) のチームでTech Leadをしている早川です。このエントリでは私が2019年4月にLINEに入社してからの約2年半で体験した大規模LBaaSならではの興味深い問題をピックアップしてご紹介します。
Verda LBaaSについて
VerdaのLBaaSは2016年ごろに稼働を開始したVerdaの中でも比較的歴史が長いサービスです。当時のLINEではハードウェアのアプライアンス製品を用いて提供されていたロードバランサのサービスを置き換える目的で開発されました。特徴としては実際にユーザのトラフィックを受けるいわゆるデータプレーンと呼ばれるコンポーネントも含めて全てがソフトウェアで実装されているということが挙げられます。
中でも個人的に気に入っているのは、L4LBのデータプレーンはLinuxのXDP (eXpress Data Path) という機能を用いて自前で実装されており、非常に高い性能が出せるという点です。2016年当初はXDPがmainline