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オンライン2022 UITグローバルワークショップ

こんにちは。LINE+ UIT組織でフロントエンド開発をしているHansol Parkです。UITは、LINEのフロントエンド組織としてさまざまなサービスを開発し、サービスに必要な関連ツールを開発および運用しています。韓国のみならず日本、タイ、台湾、ベトナムなど世界各国のエンジニアがコラボレーションして技術を共有し、共に成長している組織です(韓国のUIT組織についてはLINE Engineeringのチーム紹介ページでさらに詳しく確認できます)。今回の記事では、今年8月に行われた2022年UITグローバルワークショップについてお伝えしたいと思います。 

毎年UITグローバルワークショップを韓国と日本にてオフラインで開催していますが、COVID-19の影響により、2019年に韓国で開催したUITグローバルワークショップを最後にしばらく中断となりました。未だCOVID-19は収束していませんが、UITグローバルワークショップは、お互いの文化を理解しあって技術を共有し、開発者の成長に大いに役に立つ重要な場となります。そのため、各国の開発者がお互い成長するようにオンラインUITグローバルワークショップを企画することになりました。 

今回のUITグローバルワークショップの主催は日本チームで担当し、準備委員会としては韓国と日本、台湾、ベトナムチームが参加しました。オンラインでの開催となっただけにUITメンバーだけでなく、どの国にいてもLINEの社員であれば誰もが参加できるイベントになりました。

オンラインワークショップの準備

各国の準備委員会が選出された後、Zoomで行われた初めてのミーティングのときが思い浮かびます。オンラインでのグローバルワークショップの準備は初めてだったため、何度も試行錯誤を経験しました。それぞれ違う地域や国で勤務している準備委員会が、オンラインだけでさまざまな活動を企画するには多くの制約がありました。しかし、LINEではこれまで多くのイベントをZoomウェビナーで行ってきたため、オンラインイベントに慣れている方が多く、エンジニアのコミュニケーションを積極的にサポートしてくれるDeveloper Relationsチームのおかげで、大した困難なくさまざまな環境に対応して準備できました。

この記事を書きながらこれまで作成してきたミーティングノートを読み返しました。今回のワークショップのメインになる技術共有についての準備と参加者の方々がさまざまな形でコミュニケーションできるイベントについての悩みに満ちていました。では、準備委員会として参加した日本のメンバーのNakajimaさんから感想を聞いてみます。

Nakajimaさんの感想

私は今回のイベントで主催側のリード委員会(lead committee)として参加しました。主催側として企画段階から参加したワークショップは今回が初めてでした。過去にオフラインで行われたときと異なって今回はオンラインで開催するため、まったく違うアプローチと企画が求められました。他の委員会のみなさん、各国のDeveloper Relationsチームのみなさん、16チームの発表者のみなさん、この方々の力添えなしにはこの日を無事に迎えることはできなかったと思います。

UIT組織はさまざまなサービスを担当しており、世界各国のエンジニアからのサポートを受けています。そのため、過去にもそうでしたが、今回の発表もそれぞれ全部興味深い内容でした。準備委員会のことですべてのセッションを見ることができなく、とても残念でしたが、録画された映像を楽しみにしています。

未だコロナ過が続いていますが、LINE UITメンバーのみなさんがオンラインで集い、交流しながらLINEのミッションである「Close the Distance」を少しでも実現できたのであれば、今回のイベントは非常に意味のあるものになったと思います。今度のUITグローバルワークショップでは発表者としても参加してみたいところです。

計16のセッションの技術共有の時間

技術共有は、計16のセッションを2つのトラックに分けて進めました。各国から3~4人の発表者がさまざまなテーマでセッションを行いました。この場をお借りして、発表の準備とオンラインリハーサルまでご協力いただいたすべての発表者の方に感謝の言葉を伝えたいです。

次は、発表者として参加したベトナムのDam Quang Khoaさんからの感想を紹介します。

Dam Quang Khoaさんの感想

私は今回、UITグローバルワークショップに初めて参加しました。イベントでは、「Building Decentralized Application With NEAR(Building Dapp with NEAR and LIFF)」というテーマで発表しましたが、ブロックチェーンの世界ではさまざまなことと関係があり、難しいテーマでした。私たちの目標は、ブロックチェーン関連の知識を共有してエンジニアがブロックチェーンでアプリケーションを開発しやすくなるようにサポートし、特にLINEアプリケーションを広大なブロックチェーンの世界とつなげることです。現在、新たな形のブロックチェーンが多く登場していますが、これをLINEユーザーとつなげると、多くの価値を創出できると思います。

UITグローバルワークショップは、大変勉強になる有意義なイベントでした。分散型ブロックチェーンベースのプラットフォームであるNEARでブロックチェーンのアプリケーションを構築する方法を学ぶことができました。さらに、NEARはスマート契約にRust言語を使うため、Rust言語についても多く勉強になる機会にもなりました。今度のワークショップではこのアーキテクチャについてより多く共有できることを望んでいます。また、オフラインでのワークショップに参加できる日が早く来ることを願っています。素晴らしい交流の場を設けていただき、主催側に感謝申し上げます。

ワークショップ参加についての感想

2022年UITグローバルワークショップはオンラインで行われたため、UITメンバー以外にもLINEの社員であれば誰もが参加できるワークショップでした。また、録画した発表の映像をまもなく社内に提供する予定です。 

今回のイベントでは準備委員会と発表者、参加者、Developer Relationsチーム以外にも多くの方からの力添えがありました。後ろから支えてくれた各拠点のリードの方や、すべてのセッションにおいて各言語への通訳を担当した通訳の方に感謝の言葉をお伝えします。では最後に、多くの参加者の中、今回初めてUITグローバルワークショップに参加した韓国のUITメンバーのChanhee Kimさんから感想を聞いてみます。

Chanhee Kimさんの感想

私は今回初めてグローバルワークショップに参加しました。オンラインで行われたにも関わらず、スムーズな流れで充実なセッションが多く用意され、とても満足できたイベントでした。他の国にもUIT組織があると聞きましたが、どのようなお仕事をされているかは分からなかったんですね。今回のワークショップで、他のUIT組織ではどのようなプロジェクトを進めており、どのような技術面の悩みを抱えているかを垣間見ることができたので良かったです。それぞれ違うプロジェクトを進めていてもフロントエンド技術を使うという点では同じで、私が担当しているプロジェクトに適用できそうな内容が多かったので耳を傾けて聞きました。勉強になることが非常に多く、これからも大変役に立つと思います。今度のUITグローバルワークショップでは、私も他のグローバルUITメンバーに役に立つような内容を準備して共有したいと思いました。

UITグローバルワークショップで最も記憶に残ったセッションは、Shibasakaさんの「Migration from Vue 2 to Vue 3」セッションでした。Vue 2 + WebpackからVue 3 + Viteにマイグレーションしたとき、パフォーマンスが向上する幅が非常に大きかったので驚きました。私が最近合流したプロジェクトではVue 2を使用していますが、機会があればセッションの内容を参考にしてVue 3へのマイグレーションを試してみたいと思います。

また興味深かったセッションは、Seung Hyeon Kimさんの「Experience for performance optimization with Sentry、Lighthouse」です。パフォーマンス改善が必要な場合、問題を見つけ出すことは簡単ではありませんが、SentryとLighthouseを利用してそれをサーチし、改善できる方法を紹介していただいたので興味深かったです。それ以外に他のセッションもとても興味深く、充実したテーマばかりで楽しく参加できました。

おわりに

韓国のUIT組織では技術の共有だけでなく、良い組織文化を作り上げるために多くの活動に取り組んでいます。組織文化を一緒に作り上げながら世界各地で活動しているエンジニアと交流することにご興味をお持ちでしたら、特にエンジニアとして共に成長したい方であれば、採用情報をご確認ください。