LINE Corporation이 2023년 10월 1일부로 LY Corporation이 되었습니다. LY Corporation의 새로운 기술 블로그를 소개합니다. LY Corporation Tech Blog

LINEのプロダクトの競争力をさらに高めたい。新フェロー横道稔が持つキャリアへの想いと実現したいこと

LINEで働くエンジニアに色々と話を聞いていく「LINE Engineer Insights」。LINEの技術組織で働く個々人に、何を重視して技術者としてのキャリアを歩んでいるのか、今LINEで何に取り組んでいるのか、今後実現していきたいことなどを聞いていきます。

今回登場するのは、これまでEffective Team and Delivery室やPM Success Contribution TF(タスクフォース)などプロジェクトマネジメントやプロダクトマネジメント、組織開発に関する組織に所属して社内コンサルティングなどを提供し、社外では「プロダクトマネージャーカンファレンス」のオーガナイザーも務めてきた横道稔。2022年4月よりプロダクト組織戦略担当フェローに就任した横道に、これまでのキャリアやフェローとしての目標、働く個人としての価値観など幅広いテーマについて話を聞きました。

幅広い役割を担い、プロダクトと開発組織に貢献してきた

――横道さんはこれまでのキャリアで、エンジニアやエンジニアリングマネージャー、プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー、スクラムマスター、アジャイルコーチなど、さまざまなロールを経験されたと伺っています。これまでの歩みについてご説明ください。

もともとプログラミングを始めたのが小学6年生の頃でした。当時なかなか親にゲームを買ってもらえなくて。そこで自分でゲームを作ればいいのではと思い、親のPCを使ってパソコン通信やインターネットで調べながらプログラミングを始めたのが今のキャリアのスタート地点でした。

プログラミングの過程で一つ一つ問題を解決し、その結果としてでき上がったソフトウェアが価値を生み出す楽しさに没頭しました。そして、自分の作ったものを世界に公開できて利用されることにも、とてもワクワクしました。そのプロダクト作りの面白さが、今に至るまでの原体験になっています。

ただ、プログラミングが仕事になるという発想は当時の私にはなく、大学も文系でした。就職活動でも、周りで受ける人が多いという理由だけでシステムエンジニアの選考を受け、あまり深く考えず入社を決めました。しかし仕事を始めてみるとやはりソフトウェア開発が楽しくて仕方がなかったですし、先輩は良い方ばかりで、好奇心旺盛な私にさまざまな仕事を割り当ててくれました。ある先輩に誘われて社外の技術コミュニティなどにも参加するようになり、世の中には技術や開発手法のことを探究している人たちがたくさんいると知りました。

次に働いたのは、サイバーエージェントのアドテクノロジー部門です。SIerで働いていた頃は、自分のことを技術力の高いエンジニアだと思い込んでいましたが、転職後の環境は優秀なエンジニアばかりで、自分のスキルは大したものではないことを思い知らされました。その環境下でも、自身がチームやプロダクトに貢献できることは何かを考えた結果、チームの課題解決にも取り組むようになりました。ありがたいことに、そのチームの開発責任者に任命されるほど、その取り組みを評価してもらいました。エンジニアリング以外でも、自分の大好きなプロダクト作りに貢献できることを知りましたし、また、そういった分野もある種の技術であることを感じた良い体験でした。

その後、自分自身がプロダクトマネジメントすることにも興味を持っていたため、別のチームでプロダクトマネジメントを行う機会を得ました。ここでプロダクトマネジメントの楽しさと難しさに魅了されました。

実はその頃同時にアジャイル開発のノウハウを部門内に展開する活動も行っていたので、よりアジャイル開発に特化した活動もしてみたいと考えていたところ、LINEがスクラムマスターを募集しているのを知り応募しました。最終面接をしてくれたのが、現在LINEで取締役GCTO(Global Chief Technology Officer)を務めているイビンさんでした。イビンさんは、LINEがプロダクトや開発組織を本当に大切にしているという想いや取り組み、そして私が応募した職種でそういった領域にさらに人的投資をしていきたいことなどを熱く語ってくれました。そこに強い共感を覚え、LINEへの入社を決めたんです。

可能な限りレバレッジの効く仕事をしたい

――LINE入社以降はどのような活動をしてきましたか?

最初は、LINE社内のプロダクトチームの開発プロセスのコンサルティングをしていました。プロダクト開発における課題を関係者からヒアリングして、一緒に改善していくような仕事です。私が当時から一貫して大切にしているのは「いかにしてプロダクト開発における関係者のコラボレーションを高めるか」です。

どんな会社でも組織が大きくなるにつれて、どうしても組織が縦割りになって、それによる弊害が起きがちです。そういった問題の改善のために、特に企画や開発、QAなどの開発関連組織のコラボレーションを促進する、アジャイルコーチングとテクニカルプロジェクトマネジメントを提供する全社組織「Effective Team and Delivery室」を立ち上げ、シニアマネージャーとしてリードしました。その後開発関連の組織だけではなく、様々な部門に対しても、コラボレーションを高める活動を広げていきました。

そんな折に、現上級執行役員の稲垣あゆみさんが「役員やプロダクトマネージャーを対象としたコラボレーション促進活動を実施しませんか」と声をかけてくれました。もちろん快諾して、稲垣さんと一緒に役員を対象としたワークショップや、PMの成長環境づくりなどを企画するようになりました。直近の2年ほどは、そうした活動にも注力してきました。

――これまでのキャリアで、多種多様な業務にチャレンジしてきたのはなぜでしょうか?

これまでずっとモチベーションの源泉になっているのは“好奇心”と”自己承認”だと思います。新たな問題を発見したり、世の中にある解決のための新しいアイディアを知るの好きなんです。とはいえ、ただ単に好奇心だけで行動しても、提供できる価値と、自己承認できるほどの納得感は得られませんでした。だからこそ、自分自身のできる範囲の中で、なるべくレバレッジの効く行動をしようと常に考えてきました。なるべく解決した時の価値が高く、自分も興味の持てる仕事に取り組もうとしたら、結果としてやることが徐々に変わっていったんだと思います。

それから、私の場合は特定領域の専門家に真っ向勝負を挑んでも勝てる自信がないんです。エンジニアとして技術一本でやっていくようなキャリアは、自分が納得できるような価値は出せないと思いました。そうなると、自分の価値を高めるにはスキルや経験をかけ算する必要があります。だからこそ、自分が興味を持てる領域に次々とチャレンジし、幅を広げつつ組み合わせることで今に至るという感じです。

――社内のコラボレーションを促進するために、意識してきたことはありますか?

不要なコンフリクト、過度な意見や要求の対立を避けることですね。言い換えると、様々な役割の人たちと可能な限りと建設的な議論をしようと考えて行動してきました。相手はどのような意図や利害で発言をしているのか理解しようとし、自分の意見を相手に気持ちよく理解してもらうにはどう伝えればいいのかなどを、常に考えるようにしています。

コラボレーションがうまくいっていないケースでは多くの場合、相互理解ができていなかったり、自分たちのことで精一杯になって相手のことを理解する余裕がなかったりすることが原因だと思います。そんなときこそ一歩引いた視点を持ち、相手に歩み寄る手段をとることが、逆に目的を達成するための近道だと思います。

社外の方からも「LINEのPMはすごい」と思ってもらいたい

――2022年4月よりプロダクト組織戦略担当フェローに就任されました。どのような活動をしたいと考えていますか?

今後も土台としては、各種のレイヤーでコラボレーションを促進していくことに取り組みます。加えて、プロダクトを中心に据えた会社としての競争力に貢献したいと考えています。直近の具体的な領域では、LINE社内のプロダクトマネージャーがより活躍できる環境を作る活動を続けています。

LINEのように、プロダクトを中心に据えている会社にとって、エンジニアリングはもちろんながら、プロダクトマネジメントは競争力の鍵になります。LINEには優秀なPMがたくさんいると感じる一方で、まだまだ全体最適としてやれることがあると感じます。

近い将来、社外の方からも「LINEのプロダクトマネジメントはすごい」「あそこで働きたい」ともっと認知してもらえるようにしたいと考えています。この5月からは人事組織にも所属し、明確な権限を持った状態でこの取り組みを進めています。

――プロダクトマネージャーを活躍できる状態にするため、具体的にはどのようなことをしていますか?

プロダクト開発の現場でプロダクトマネジメントを担うメンバーと、人材開発や採用、人事制度設計に携わる人事組織のメンバーの合計数十名のプロフェッショナルで構成された仮想組織であるPM Success Contribution TFを運営しています。つまり「PMと人事・PRのクロスファンクショナルチーム」です。このチームで、PM が「LINEに応募する前から、LINEに入社して活躍し続けるまで」のPMジャーニーすべてにおいて良い体験を提供するべく、活動を行っています。

このチームから生まれたわかりやすい取り組みとしては、「PMラボ」ですね。これはプロダクトマネジメントに関連するテーマで有志が期間限定の社内コミュニティを立ち上げて、そこに部門を横断する有志のメンバーが参加して、みんなでそのテーマの知見を深める社内の取り組みで、参加者も多く、満足度も高いです。最近では役員も参加しているくらいです。こういった取り組みは、LINEのように大きい会社だからこそ、それでいて部門を横断することに寛容だからこそできる取り組みだと感じています。

他にも、LINEのプロダクトマネジメントに関わる情報を効果的に外部発信するための工夫をしたり、メディアの立ち上げを構想したり、採用プロセスの改善を行なったりと、全方位的な活動をしています。 

LINEは社員を信じて任せてくれる環境

――こうした部門横断的な活動を行ううえで、LINEの社風はプラスになっていますか?

そうですね。組織上の課題を改善する提案をしたときに、質の良い課題を突いており、それを推進できる人間だと感じてもらえれば、その人に権限を与えて仕事を任せる文化があると感じます。全社に影響するような大きな取り組みでも自分起点でリードして進められるのは、魅力です。これは私に役職があるから認められているのではなく、入社直後の役職がない頃からそうでした。

――横道さんのように課題解決の方法を考えるのが好きな方にとって、LINEは働きがいのある環境と言えそうです。では、インタビューの最後に今後の意気込みをお願いします。

楽天大学学長の仲山進也さんが最近出版した『「組織のネコ」という働き方』という本があります。この書籍ではさまざまな働き方を動物に例えて解説しているんですが、そのなかで“トラ”のような働き方が紹介されています。これは、組織に所属しながらも自由に動き、かつ会社に対して高いパフォーマンスを発揮するという働き方です。

この本を読んだ時に「自分はトラのような存在でありたいな」と感じました。そしてLINEはそんな価値の出し方を認めてくれる会社です。何かのアイデアを自由に発案しても、それが会社のためになるならば背中を押してくれる風土があります。

だからこそ、今後も自分の役割や所属にとらわれ過ぎることなく、常にレバレッジが効く問題を発見しながら働いていきたいです。意義のある大きな課題に切り込み続けたいですね。

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