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スマートフォンの電力事情

こんにちは、QAチームのKYOKOです。
「機能やデザインも大事だけど、電池が長持ちするスマートフォンがよいねー」
今日は、個人的に気になるスマートフォンの電力事情についてです。

まずは各メーカーの公開情報をみてみましょう。

スマートフォン待ち受け時間TOP10
スマートフォン通話時間TOP10

うむうむ。。。 なるほど。。。

しかし、メーカーが出している数値だけを信じてはいけません。使っている人の声もしっかり聞きましょう。ということで、価格ドットコムでの満足度ランキングです。

シリーズ デザイン 画面表示 通話音質 バッテリー
iPhone ★★★
Xperia ★★★ ★★★ ★★★ ★★
Galaxy ★★
AQUOS ★★ ★★ ★★
MEDIAS ★★
arrows ★★
LG ★★★
MOTOROLA
infobar

満足度上位にあるものだけをチョイスし、シリーズ別に集計した結果
があるほど上位、なしはランキング外)

デザインや画面、音質などは明確に人気のあるシリーズがあるようですが、バッテリーに関しては意見が分かれ、ずば抜けて評価の高いものがないようですね。

ここでちょっと掘り下げてみましょう。
はて、省電力とは?

+は電力を蓄積するもの、-は電力を消費するもの
  • (+)バッテリー容量
  • (-)画面
  • (-)CPU
  • (-)通信
  • (-)アプリ

(+)バッテリー容量

Androidの場合、バッテリー容量はバッテリーの裏側に記載されていますが、なかなかあけてみませんね。

現在は1500~1800Ahが主流となっているようです。もっともスマートフォンでバッテリー容量の大きかったのが、今年の4月にdocomoから発売されたGalaxy noteで2500mAhですが、これは画面が大きいということもあります。7インチタブレットのバッテリーサイズが3060~4000mAh中心であり、5.3インチのGalaxy noteであれば2500Ahというのは妥当なところでしょう。


(―)画面

画面には、いくつか消費電力に関する要素があります。

ディスプレイ種類

スマートフォンのディスプレイには以下の種類があります。

TFT液晶
従来型
TFT液晶(IPS式)
IPSはIn Plane Switch の略。日立で生まれ、その後LGと共同開発を進める。iPhoneは3GSからIPS液晶を採用している
有機EL
バックライトを当てる形式ではなく、電流を流して発光させる方法。バックライトが必要ないため省電力となる

今年に入り、節電型の有機ELを採用する端末も増えています。

ディスプレイサイズ

画面サイズとバッテリー容量を調べてみました。

ディスプレイのサイズが大きくなればそれだけ消費電力が増えます。但し、それを見越して各社でバッテリーサイズも増やしているようです。このため利用者は消費電力のことは気にせずに、使い勝手だけで画面サイズを選定できるようになっています。

バックライト

画面のライトを自動消灯させる設定もありますが、短すぎると不憫なものなのです。 私はあえて最長にして、使わないときはモニターを手動で消すようにしています。

画面の明るさ

できるだけ暗くしていますが端末によっては暗すぎて見えないものもあり調整が必要なようです。 但し、どの端末においても太陽の下ではさらに調整(Light Up↑↑↑)が必要なようです。


(-)CPU

スマートフォン(Android) のCPUはご存知のとおり、Qualcomm、Texas、Marvell、NVIDIA、そしてSamsungが競っており、様々な型もあるようですが話が長くなってしまうため、ここではコア数についてだけ触れます。

ごらんのとおり、2011年の夏頃から急激にデュアルコアが主流になっているのがわかります。 また、今年の夏に「ARROWS X F-10D」がNVIDIA Tegra 3 1.5Ghzのクアッドコアを発売する予定です。 続いてコア数が増えることでバッテリー容量も大きくなっているか見てみましょう。

シングルコアもデュアルコアももっとも多いバッテリーサイズが1500mAhであり、この前後で分布しているのがわかります。よって、CPUの数によってバッテリー消費が左右されるわけではないことが伺えます。


(-)通信

通信も消費電力に影響しています。

LTE

連続待受時間(LTE)/連続待受時間(3G)

docomoが公表している連続待受時間の3GとLTEでは端末により40%~88%のばらつきがありましたが、平均すると68%でした。
よって、LTE回線では3G回線下にいるよりもバッテリーが2/3の時間しか持たないということになります。

Wifi接続時

アクセスポイントが近く安定した電波があれば、Wifiのみで接続したほうが3G接続にしたときよりも電力消費は抑えられます。但し、電波が来ていない状態では無意味に何度もアクセスポイントを探しにいくため、WifiはOFFにするべきです。

テザリング

テザリングで他の端末から接続した場合、役割がルーターに近い機能をすることになり多くの電力を消費します。試したところ端末により差があり、30分で5%~15%バッテリー容量が減っていました。


(-)アプリ

「どのアプリが電池食う?」と家族・友人10名ほどに聞いたところ、Youtubeという返事がもっとも多かったです。
またアプリゲームでも消費電力が高いものもあります。

10分の消費電力 iphone android
Youtube 5% 7-8%
LINEやSkypeで通話 5% 3-5%
ワンセグ - 2-4%

一方、直接に使っていなくてもLINEやFacebookのように、サーバーからの応答を待ち構える必要がある常駐型アプリもあります。
また、常駐アプリ以外にもインストールしているアプリの量によっても消費電力が異なるという意見もあるようです。おそらく自動アップデートなどの管理のため電力を消費していると想像されます。

~ アプリが増えると、監視する人も忙しい ~


まとめ

"スマートフォンの不満「バッテリー」がトップ、半数超が改善望む"

http://bizmash.jp/articles/1055.html

かなり以前のアンケートですがバッテリーについて不満は大きいです。特にガラケイから乗り換えたばかりの初心者ユーザーは1日でバッテリーがなくなるなんて不良品だと思われるようです。 各メーカーでも省電力化を目指していますし、私たちアプリ開発者も消費電力を気にしながら作っています。しかしながら根本的な解決にはほど遠いようです。

一方、利用者の間では消費電力を気にせずにスマートフォンを自由に使いたいニーズが高まり、最近ではスマートフォン充電グッズが数多く出てきています。スマホのバッテリーは充電すればよいと考える人が増えてきました。進化し続けるCPUやOSに期待しながら今後も様子をみることにしましょう。

参考サイト

Thank you ....