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LINE DEVELOPER DAY 2021 振り返りレポート

Developer Successチームの佐藤です。

11月10日、11日の2日間、LINEの技術カンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2021」を開催しました。まずは、ご参加/視聴いただいた皆さま、登壇いただいたLINEおよびそのグループ企業の登壇者の皆さま、運営に携わっていただいた皆さま、本当にありがとうございました。

LINE DEVELOPER DAY 2021は、COVID-19感染拡大の影響で昨年に引き続き、オンラインイベントでの開催となりました。この記事では、LINE DEVELOPER DAY 2021がどのような傾向で登録・参加・視聴されたのかを各種数値とともに振り返ってみようと思います。

Contents

LINE DEVELOPER DAY 2021では、LINEおよびそのグループ企業の社員77名に登壇いただき、2日間×4トラック合計59のセッションを行いました。全てのセッション動画を合計すると 約28時間のコンテンツが配信されました。
昨年は3日間×6トラック合計155のセッションを行いましたが、今年は約1/3のセッションに厳選をしました。イベントを企画する上で、多くのセッションを持つことよりも、一つ一つのセッションのクオリティ向上やそのサポートを充実させ、満足度の高い技術の発表を実現すること、また私たちチームや登壇者、関係するマネジメント層などの企画・準備工数を掛けすぎないことを優先しました。

アーカイブ動画や講演資料が公開されていますので、ぜひお時間ある際にご覧ください。
*アーカイブ動画および講演資料は、公式Webサイトの各セッションの詳細ページからも視聴・閲覧可能です。

なお、ログミーTechにて、一部セッションの書き起こし記事も順次公開されていますので、こちらもぜひご覧ください。
https://logmi.jp/events/2825

Registration

11月11日イベント終了時点で、5,938名の方に登録をいただきました。内訳は、韓国から2,831名(47.7%)・日本から1,831名(30.8%)となりました。

昨年と比較すると累計9,980名→5,938名(59%)の数値です。昨年は日本以外の地域で初めて事前プロモーション活動を行なったことや、オンライン開催ということで登録ハードルの低さもあり、登録数は全体的に想定していた数字よりも大きく上振れしました。今年は、社会的にもオンラインイベントへの登録・参加意向が落ち着いたようで、昨年よりも全体的に登録者数が伸びませんでした。

一方でWebサイトやセッションの全てを従来の日本語・英語に加えて今回初めて韓国語でも翻訳・通訳対応を行ったこともあり、韓国からの登録は昨年の1,930名から大きく増加し、最終的に2,831名(142%)の登録を集めることができました。

- Number of Total
(Current registered) 
Rate
(Current registered) 
Total 5,938 -
Korea 2,831 47.67%
Japan 1,831 30.83%
Taiwan 595 10.02%
Thailand 212 3.57%
Indonesia 351 5.91%
Vietnam 78 1.31%
Other 40 0.67%
Japan 1,831 30.8%
(Not Japan) 4,107 69.2%

登録時のフォームで入力いただいた項目に関しては以下の通りです。

登録者属性

Server Side Engineerが最多の1,822名(30.69%)、Student 684名(11.52%)、Frontend Engineer 664名(11.18%)などが多くなりました。

職種 人数 割合 職種 人数 割合
Server Side Engineer 1,822 30.69% Data Scientist 131 2.21%
Student 684 11.52% Marketing/PR 91 1.53%
Frontend Engineer 664 11.18% Security Engineer 75 1.26%
Other 378 6.37% IT Consultant 71 1.20%
Android Engineer 259 4.36% Site Reliability Engineer 67 1.13%
Data Engineer 211 4.36% Data Analyst 63 1.06%
iOS Engineer 246 4.14% Designer 63 1.06%
R&D 172 2.90% Software Engineer in Test 30 0.51%
QA/Test Engineer 171 2.88% Support Engineer 27 0.45%
Project Manager 170 2.86% Database Engineer 21 0.35%
ML Engineer 169 2.85% Network Engineer 20 0.34%
Product Manager 165 2.78% Sales Engineer 20 0.34%
Infra Engineer 135 2.27% Hardware Engineer 12 0.20%

気になるカテゴリランキング

rank カテゴリ 票数 rank カテゴリ 票数
1 Server Side 2,892 8 Team & Process 1,908
2 AI 2,632 9 iOS/Android 1,516
3 Data 2,620 10 Security 1,399
4 Infrastructure 2,129 11 QA/Test 1,376
5 Developer Product 2,066 12 Blockchain 1,292
6 Machine Learning 1,973 13 OSS 973
7 Frontend 1,944 14 Corporate IT 959

ブックマーク数 ランキング

参加登録者限定のWebサイトブックマーク機能について、平均ブックマーク数は3.12でした。

ブックマーク数の上位10セッションは以下の通りです。

rank session title ブックマーク数
1 LINE Platformのサーバー障害処理プロセスと文化 589
2 LINE Messaging Platform におけるHBaseとKafkaのデータパイプラインと活用例 588
3 LINT:HTTP/2とTLSによる Network Modernization 558
4 開発者フレンドリーなUIコンポーネントライブラリの作成 502
5 膨大な楽曲数を扱う検索機能を支えるElasticsearchの構成と速度改善手法 487
6 RedisのPub/Subを使って設定情報を大規模ユーザに高速配布した話 478
7 LINEの開発者向けドキュメントを支える「テクニカルライティング」の専門チーム 474
8 PIPE: 開発者体験を改善するための CI/CD + Runtime 464
9 Opening Keynote 457
10 TCP実装に起因する大規模Kafkaクラスターのリクエスト遅延解決までの道のり 447

Attendees

イベント期間中の参加者数(Webサイトのユーザー数)は、2日間累計で22,685名でした。昨年と比較すると累計15,116名→22,685名(150%)の数値になりました。

参加/視聴者数のほとんどが日本と韓国からでした。イベント中は、未登録・未ログインでも配信の視聴が可能としていたことや当日にもSNS広告で誘導をかけたこともあり、参加者数が登録者数を上回りました。

Day1 Day2 Total
Japan 5,161 3,911 9,072
South Korea 5,012 3,017 8,029
Taiwan 890 543 1,433
Thailand 665 381 1,046
United States 427 272 699
Indonesia 417 258 675
Vietnam 395 243 638
Other 642 451 1,093
Total 13,609 9,076 22,685
※ Google Analyticsによる計測数値

CTOなどによるOpening Keynoteの視聴ユーザーは1,682名が視聴していました。以下がDay1とDay2の視聴ユーザー数の上位10セッションです。Day1のセッションの方が多くの参加者を集めました。

Day1の視聴ユーザー数 上位10セッション

rank session Title user pageview
1 Opening Keynote 1,682 4,276
2 LINE Messaging Platform におけるHBaseとKafkaのデータパイプラインと活用例 1,184 1,838
3 LINT:HTTP/2とTLSによる Network Modernization 1,040 1,733
4 LINEのコンピュータビジョン研究-その現状と将来 652 1,028
5 LINE Platformのサーバー障害処理プロセスと文化 616 947
6 出前館におけるサービス向上のための機械学習 594 808
7 大規模な汎用日本語言語モデルを搭載した「HyperCLOVA」の現 575 829
8 分断されてしまったデータを2000台を超えるひとつのデータプラットフォームに統合した話 543 822
9 PIPE: 開発者体験を改善するための CI/CD + Runtime 532 719
10 LINEデータプラットフォームにおけるApache Icebergの導入 491 743
※ Webサイトのアクセスログによる計測数値

Day2の総視聴者数上位10セッション

rank session Title user pageview
1 次世代マーケティングデータ活用基盤「Business Manager」開発の裏側 454 675
2 LINE NEWSにおけるレイアウトシフト問題への取り組み 428 646
3 出前館におけるReact Nativeアプリ開発のこれまでとこれから 362 472
4 LINEの開発者向けドキュメントを支える「テクニカルライティング」の専門チーム 350 399
5 LINE Blockchainでもプログラムを動かす-Web外で活躍するWebAssembly 349 502
6 開発プロセスを改善するLINEのQA 〜品質活動のQC領域からQA領域への拡大〜 344 480
7 大規模クライアントアプリ開発チームの生産性を改善した仕組み化の数々 340 440
8 RedisのPub/Subを使って設定情報を大規模ユーザに高速配布した話 337 524
9 膨大な楽曲数を扱う検索機能を支えるElasticsearchの構成と速度改善手法 319 418
10 開発者フレンドリーなUIコンポーネントライブラリの作成 318 403
※ Webサイトのアクセスログによる計測数値

 

LINE Avatar

登壇者一人一人のLINE Avatarを作り、セッションの詳細ページやLIVE紹介Cardなどで活用しました。思った以上に登壇者が楽しんでカスタマイズをしていたので、Avatarからも登壇者の個性が滲み出ていました。オンラインカンファレンスに親しみやすさとカジュアルな雰囲気を出すことができました。

Archive

各セッション終了後にYouTubeで公開をしました。

イベント終了後約1ヶ月となる11/10-12/11の期間でチャンネル視聴回数は 41,636 回とYouTubeで公開した後も多くの方にセッションをご視聴いただきました。以下が該当期間のアーカイブ動画視聴回数の上位10セッションです。

アーカイブ視聴回数 日本語 上位10セッション

rank session Title 視聴回数
1 Opening Keynote - 2021 2,649
2 大規模な汎用日本語言語モデルを搭載した「HyperCLOVA」の現状 756
3 大規模クライアントアプリ開発チームの生産性を改善した仕組み化の数々 556
4 Zホールディングス各社におけるデータマネジメントの取り組み 540
5 出前館におけるサービス向上のための機械学習 529
6 LINEの開発者向けドキュメントを支える「テクニカルライティング」の専門チーム  463
7 8年続くPerlプロダクトをKotlinに書き換えた話 451
8 TCP実装に起因する大規模Kafkaクラスターのリクエスト遅延解決までの道のり 427
9 膨大な楽曲数を扱う検索機能を支えるElasticsearchの構成と速度改善手法 382
10 LIFF/LINEミニアプリ超入門 - 特徴と実践的な開発 352
※ YouTubeアナリティクスによる計測数値

Feedback

イベント参加者に全体についてのアンケートを行い、252件の回答がありました。ご協力ありがとうございました。

イベント全体への満足度は、非常に満足 73件(26%)、満足 138件(66%)、普通 32件(13%)、不満 3件(1%)、非常に不満 6件(2%)でした。
また、次回参加意向についても、必ず参加したい156件(63%)、内容や時期によるが参加したい83件(33%)、あまり参加しようと思わない6件(2%)、参加しない4件(2%)と、高い評価を得ました。

最後に

今回のオンラインイベントは、安定したクオリティと進行で無事イベント終えることができ、一定の評価をいただけるセッションをお届けすることができました。
一方で、オンラインイベントとしての体験や、いかに楽しんでセッションを見ていただくかについては、今年の企画において優先順位を下げていましたが、今後改善できる余地があると考えています。
引き続き、登壇・参加・運営など関わる全ての方により快適で価値ある体験・時間を共有できるよう、チーム一同で色々と取り組んでいきます。

以上、LINE DEVELOPER DAY 2021の振り返りでした。ご覧いただいた皆さま、イベントに参加・関与いただいた皆さま、改めて本当にありがとうございました。