LINEでメッセンジャーサーバ開発を担当しています。
以前の記事「メッセージの安全性新時代:Letter Sealing」にて、LINEの1:1トークにエンドツーエンド暗号化(End-to-End Encryption、E2EE)を実装したことをお伝えしました。それ以降もLINEは、より多くの機能にLetter Sealingを適用拡大するために多大な努力を続けてきました。今回の記事では、これまでの取り組みをご紹介したいと思います。 適用拡大による改善点 1:1トークでLetter Sealingがデフォルト有効化される より安全にサービスをご利用いただけるよう、1:1トークでLetter Sealingがデフォルトで有効化されました。これまではユーザーが必要に応じてLetter Sealingオプションをオンに設定する必要がありましたが、現在はユーザーがオフに設定しない限りLetter Sealingがデフォルトで有効化されています。 最初から全ユーザーを対象にLetter Sealingをデフォルトオンで提供しなかった一番大きな理由は、iOSのプッシュ通知方式のためでした。LINEは、受信したメッセージ内容の一部をプッシュ通知でプレビ