LINE Engineer
皆さんお元気ですか?LINEサーバー開発室でサーバ開発を担当している崔珉秀と申します。 この記事ではLINEのサーバーの開発とリリースプロセスについて述べたいと思います。LINEの開発者はどんな形で開発しているのか、サービスに変更事項をどのように適用しているのか、お互い協力してより良い開発環境を得るためにどんな努力をしているのかをお伝えする機会になったらいいなと思います。 ここで述べるリリースプロセスは、LINEのサーバ開発の流れとソース管理システムの運用方法、そして本番環境に変更事項を適用するまでの過程です。 LINEのServer Applicationはその役割とシステムの構成によって複数のServer Applicationに分かれて構成されています。 例えばNetwork通信及びProtocolなどを担当するApplication、messagingやsocial graphなどの中心となるロジックを担当するCore Messaging Application、その他に機能別に様々なApplicationに分かれて構成されています。特に、その中でコアロジックを担当するCore
こんにちは開発チームの崔珉秀と申します。 今回はnginxというウェブサーバーについて話をさせて頂きます。nginxは最近数年の間けっこう人気が高くなっています。特によく使われているApacheやLighttpdなどのウェブサーバーと性能の面で比較することがよくありまして、優れた性能で単純なstaticファイルを転送するウェブサーバーからCGIサーバー、reverse proxyサーバーなどの様々なウェブリクエスト処理に関わる分野で導入されています。今日はnginxの性能の比較よりもサーバーの開発者(nginx module)もしくはサーバーの運営者としてのnginxにある仕組の中で一つを紹介したいと存じます。 サーバーの開発や運営をする場合ロジックや設定などの変更により配布の後、サーバーを再起動することがあります。その再起動の時にウェブサービスとしてリクエストの処理を続けながら、変更の内容を反映するための手段がいくつかあります。他のウェブサーバーも普通設定の変更の場合は“優雅な再起動(graceful restart)”でウェブリクエストの処理を中断せずに変更
こんにちは検索サービス開発4チームの崔珉秀と申します。インフラやシステムとの連携や統計のバックエンドを担当しております。 モバイルのウェブ環境はPCのウェブ使用環境とは色々な違いが有ります。ネットワークの速度だけではなくバッテリーの効率を考えた仕組みなど、PCに比べリソースが十分ではないためモバイルブラウザの動作が異なっていることも有ります。今回はモバイルのウェブApplicationにおけるSSL関係の性能に関する工夫の内容をQ&A形式で解説していきます。 Q. 何が問題でしたか? A. モバイルクライアント(iPhone, Android)のアプリケーションからのHTTPリクエストの応答時間に遅延の問題が有ります。最初はweb access logからのslow response(1秒以上)のHTTPリクエストが結構ありました。そのHTTPリクエストをprotocol別(http/https)でまとめてみると遅い応答のほとんどがhttps(SSL)のリクエストになっていることがわかりました。 Q. 明確にhttps(SSL)のHTTPリクエストで何が遅いですか? A. サー