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福岡から大規模サービス開発にチャレンジする、LINE Fukuokaが独自に実施する長期インターンシップで得られる経験とは

LINEグループの国内第二拠点「LINE Fukuoka」の開発センターでは、アプリ開発からデータサイエンス、インフラ、SREなど、広い技術領域のメンバーたちが100名ほどが所属しています。 

今回は、LINE Fukuokaの開発センターで通年受け入れを行う、学歴・学部・学科不問&最短3か月からの長期インターンシップについて紹介します。インターンシップの概要やポイント、長期だからこそのメリットなどについて、企画・選考・受け入れ後のサポートなどに携わる開田陽介と、内定者アルバイトという形で学生時代にLINE Fukuokaで働いて2022年4月に新卒入社した山道大地に話を聞きました。 

左から開田さん、山道さん  

―まずは、LINE Fukuoka長期インターンシップの概要について教えてください。   

開田:エンジニアやLINE Fukuokaに漠然と興味を持っている学生の方に、エンジニアの業務や、LINE Fukuokaの開発チームについて本質的な理解を深めていただくことを目的に実施しています。募集するポジションは、サーバーサイド、フロントエンド、iOS、Androidの4種類です(2022年7月時点)。選考を通過した方は、開発チームの一員として、社員とほぼ同じ立場としてサービス開発に携わることができます。期間は最短3か月から受け入れていて、開始・終了時期や期間延長などもある程度融通が効きます。一定の期間働くことで、エンジニアという職種や、LINE Fukuokaの仕事や働く人、雰囲気などと自身の相性も掴んでいただけると思います。 

―この春入社した山道さんは、内定前はLINE Fukuokaについてどのような印象を持っていましたか。   

山道:LINEのサービスは非常にユーザー数が多いこともあり、「巨大」「複雑」「難しい」といった漠然としたイメージがありました(笑)。エンジニアとして働くのであれば、全体が一体化した、巨大で複雑なコードのごく一部を担当すると思っていて…。ただ働いてみると、マイクロサービスで構成されており、コードも非常に整理されていたので、想像していたコード量より圧倒的に少ないことに驚きました。   

―ちなみに、山道さんの担当プロジェクトはどのように決まったのですか。 

山道:内定者アルバイト開始にあたり、開田さんから使用技術や規模感などプロジェクトの特徴を説明いただきました。その後、説明の中で興味を持った「ウォレットタブ」の開発チームに配属されました。   

開田:長期インターンシップへのご参加者にも、プロジェクトの説明や希望のヒアリングをしています。決まった型を設けるのではなく候補者に応じて検討したいと考えていて、チームの状況次第ですが、可能な限りご本人の希望ポジションや業務領域を反映して決めています。インターンシップには期間の区切りがあるので、数か月間で成果や手応えが得られるか、という点も考慮するようにしていますね。   

―過去の参加者が経験したプロジェクトについても具体的に教えていただけますか。 

開田:直近の参加者の方には「LINE Creators Market」のバックエンド開発に挑戦していただきました。 

LINE Creators Marketでは海外のクリエイターも多く利用するサービスです。国家間で租税条約を結んでいる場合、クリエイターがLINEに対して届け出を行うとスタンプの売り上げに対する課税を減免または免除できます。直近の税制改正により、租税条約に関する届出書がデータで提出することが可能になったため、この対応をお任せました。 

租税条約届出の電子化により、以前は郵送で行われていた届出がユーザーのマイページから行えるようになり、今では届出の数が5倍以上に増えました。半年間という期間の中でユーザーの満足度向上に大きく貢献する取り組みを担当していただきました。  

―山道さんは内定者アルバイト期間、どのような業務を経験したのでしょうか。 

山道:社内の運営担当者が利用するCMS(コンテンツ管理システム)の開発を半年間経験しました。 

当初は、既存のAPIを活用しながら、イメージアップロード機能を追加するタスクを行いました。続いて、ウォレットタブの新バージョンで変更されたモデルのためのページ作成を実施しました。このフェーズでは、thriftファイルの変更からVue.jsを用いたフロントエンドの実装まで行いました。 

最後に、サービス仮想化ツールの開発です。こちらは新機能の開発でしたが、必要な機能などを自身で検討・提案することができ、比較的自由に実装を行うことができました。ツール導入により、クライアントがサーバーの実装を待たずに開発を進められるようになりました。   

LINEグループのエンジニアカルチャーとして「TAKE OWNERSHIP」というワードがあります。自分のプロジェクトにオーナーシップを持って取り組む姿勢を推奨する文化が根付いていて、先輩社員の皆さんが僕を信頼して任せてくれたんです。だからこそ、内定者アルバイトという立場であっても、自分のプロジェクトであるという責任感を持って提案できた実感があります。他にも、フロントエンドページを作成した際に、設計に関していくつか提案をしたのですが、良いと思った部分は受け入れる、改善すべき点は前向きなフィードバックをくれるなど、非常に風通しが良いと感じました。経験値が少ない方でも、新たなチャレンジをしやすい、推奨する風土がある組織だと思いますね。 

 

―エンジニアの業務に取り組む中で苦労した部分はありましたか。 

開田:他社を知る身からしても、LINEは圧倒的に社内ツール(自社用に開発した独自のシステム)が多い印象があります。山道さんはそのあたり苦労しませんでしたか。 

山道:確かに内製ツールは多いですね。ただ、UIが使いやすかったので意外と苦労はなかったです。また、面接やミーティングを通じて私のスキルを正確に捉えていただき、プロジェクトが効率的に理解できるようにタスクが割り振られていたのもありがたかったです。 

ただ、大規模開発ならではの技術、例えばRxjavaやArmeriaなどは、馴染みがないため苦戦しました。チームの先輩にレクチャーしてもらえたことに加えて、社内のwikiが参考になる場面も多かったです。 

開田:使用する技術が多岐にわたるので、新メンバーレクチャー用のwikiは結構整備されていますね。また、個人的にはLINE Fukuokaの開発チームが多様性に富んだ組織であることが、新メンバーにとってはプラスになっている気がします。海外からのメンバーが非常に多いので、暗黙知となる会話は避け、どの文化圏、言語、職種の方にも通じるようなフラットな会話が前提になっているんです。これが海外からの方に限らず新しいメンバーにとっても順応しやすい環境になっていると感じています。  

―山道さんは就職活動の期間、他社も含めて長期インターンシップへ参加したことはありますか。 

山道:実は、私自身は数日間の短期のインターンシップしか参加したことが無くて…。就職活動では、Web系企業で求められるスキルやその程度、優先順位を知らなかったので、面接内容が全く想像つかず苦労しました。長期インターンシップに参加していれば、就職活動にエンジニアとしての経験が生かせることが増やせたかなという思いもあります。また、十分な給与が出るものも多いので、他のアルバイトに充てていた時間を自身のスキルが向上するよう勉強の時間に充てられるというメリットもあると思います。 

開田:短期のインターンシップでは、企業や職種とご自身との相性に確信を持ちきれないことも多いと思っています。じっくりメンバーと同じ環境や目線で働く中で、エンジニアという業務やLINE Fukuokaへの適性をご自身で感じてもらいたいです。数か月働いてみて「やっぱり違う」とか「意外とここが気になるな」とか気づくことも、意味のあることですよね。 

山道:個人的には、自分自身のスキルの棚卸としても長期インターンシップは活用できると思っています。大学の研究や、個人のアプリ開発などで持っていた自信が、いろんな意味で崩れてしまうので (笑)。私自身は内定者アルバイトを通して、自身のスキルや課題の整理をおこないましたが、就職活動前にその経験をしている場合とそうでない場合では、選考でのパフォーマンスが変わってくることもあると思います。 

―最後にLINE Fukuokaのインターンシップに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いします。 

山道:大規模開発に興味がある全ての方にオススメしたいです。影響範囲が大きいサービスの裏側は、配慮する点が多岐に渡っていて非常に勉強になります。エンジニアを志すのであれば、LINE関連サービスがどのような仕組みで動いているのか、学生時代に経験することはきっと有益だと思います。 

開田:山道さんと重複しますが、個人開発では体験できない大規模開発やミーティング、慎重な技術選定などは貴重な経験になると思っています。加えて、機密情報などを含んでいるものはしっかり制限されていますが、他のプロジェクトのコードやドキュメントも見ることができること、そしてLINEグループエンジニアからのコードレビューを受けられることも、エンジニアとしてのスキルを引き上げてくれるでしょう。エンジニアとして働くことをイメージしている方、ぜひLINE Fukuokaで一緒に働いてみませんか。ご応募をお待ちしています。 

 

―関連情報

LINE Fukuoka開発組織について : https://linefukuoka.co.jp/ja/career/engineer/recruitmentflow 

LINE Fukuoka長期インターンシップのご応募 : https://linefukuoka.co.jp/ja/career/list/engineer/400