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[イベントレポート] LINE Fukuoka開発室エンジニアによるハッカソンを開催しました

LINE Engineering Blog 2018.02.01

昨年度初めて実施され、大好評のうちに幕を閉じた開発室エンジニアによるハッカソンですが、LINE Fukuokaでは今年も沢山のエンジニアがこのワークショップに参加しました。参加者に用意された時間は開発と発表でそれぞれ2日間で、発表会については地獄巡りや温泉で有名な大分県の別府にて行われました。その様子を今回はLINE Fukuokaデータ分析チーム インターン生の長島がお届けします。2日間という非常に限られた開発期間の中で今回は全16個のアイデアが形になりました。

具体的な発表内容としてはドローンプログラミング、AR・VR、ブロックチェーン、ビッグデータ解析、画像認識といった比較的新しい技術を用いたものが半数近くを占め、開発室の皆さんの最新技術への興味の強さと、新しい技術を即座に試せる実装力の高さを改めて実感しました。またどのアイデアも技術的に興味深いものであるだけでなく純粋に見ていて面白いものばかりで、発表会場では聴衆の皆さんからの笑いが絶えませんでした。分かりやすい例としては、指を動かす角度を調節するだけで色々な種類の楽器を演奏できてしまうグローブや、Jungle PangというLINEゲームのプレイ画面を画像認識して自動で超ハイスコアを叩き出してしまう高速タッチマシーンなどがありました。あんなに楽しく開発をして、同時に今まで扱ったことのない技術に触れて多くのことを学べる、やはりハッカソンはエンジニアにとって最高のイベントですね!

楽しそうに自作のグローブをはめる余合さん。発表前の最終調整です。

16個のアイデア全てをご紹介したいところですが、今回は発表数が多かったため会場の皆さんの反応が特に良かった3つに絞って詳しく説明していきます

1. LINE QUEST / Ratushnyy Dmitry、大西裕介、Aboudoubagassi Mathiaszime、馬見誠

このサービスは簡単に言うと従来のマップアプリにAR技術やクエストを達成していくゲームの要素を取り入れたもので、ユーザーがとある場所を訪れてその地点の写真をアップロードすると、他のユーザーが同じ地点をストリートビューなどで訪れた際には写真が現実世界で宙に浮いているように見えると言うものです。 またマップ上には赤いピンが立っている地点があり、画面上でのピンの位置を頼りにその地点を実際に足を運んで訪れることができるとクエスト達成となり、ピンの色が赤から緑に変化します。更に到着までにかかった時間によってLINEキャラクター達にお祝いまでしてもらえるのだとか。

開発においてARの実装にはARkitとScenekitがフレームワークとして用いられ、屋内でもユーザーの位置を正確に把握するためGPSからの位置情報ではなくビーコンを用いて測定精度を上げているそうです。またクエストで訪れる地点にはその場所にしかないコードが存在するため、足を運ばずにチートしようなどと言う真似はできないようになっているそうです。これはズルせず大人しく歩き回るしかなさそうです。

2. Sharing Smile Drone / 難波健雄、竹下秀則、長倉邦海

今回2つのグループが取り組んだドローンプログラミング。こちらのチームは音声認識を用いてApple Watchに向かって声で命令を出し、それをiPhoneを経由して処理し、ドローンを操作すると言う手法で手ぶらでの写真撮影を可能にしました。ドローンには発進・回転・着陸の指示を出すことが可能で、グループでの写真撮影の場合には全員が写真の枠に収まる位置まで自律的に移動し、顔認識によってみんなが笑顔になったタイミングで写真を撮ってくれると言う仕組みになっています。撮った写真はLINE Notifyに送れるので、後でSNOWなどで加工して遊べます。

今回使用したドローンはParrot Mambo FPVというモデルで、ドローンの制御にはParrot SDKを、顔認識用のライブラリにVision.Frameworkを用いています。Parrot SDKのサンプルはドローンの基本的な姿勢制御をカバーしているので、ドローンプログラミングが始めての方でも気軽に開発に取り組めます。開発中苦労した点は、このドローンについているFPVカメラで撮影した写真をH.264規格で圧縮し、そこからRGBの色データにデコードするのが難しかったこと、またドローンのバッテリーが5分しかもたない中でデバッグを繰り返さなければならず、連続運転しているとドローンもカメラも熱くなってくるので効率よく冷却した上で何度もドローンを再起動する必要があったそうです。ムービーの方ではちゃんとドローンが音声による指示を受けて自律的に動き、開発者3人の最高の笑顔を写真に収めている様子が見れます。


指示を出してからドローンが動くまで絶妙にタイムラグがあるのがまた面白いですね。

3. Globe Infographics / 林康司、陳昱丞、蔡豐屹、立石賢吾、和田充史

こちらは恐らく全発表の中で最もヴィジュアル面で会場を釘付けにしたInfographicsで、LINEの保有するユーザーデータやアクティビティログを衛星写真のような3Dの地球マップ上で美しく可視化したものになっています。可視化できる内容は多岐に渡りますが、発表当日はデモとして開発メンバー間でLINEのスタンプを送り合った際、送り手のいる地点から送り先の地点に向かってマップ上でそのスタンプが飛んでいくアニメーションが見れました。

開発においては発表資料を見て頂ければ分かるように、地球上の2点を滑らかなベジェ曲線で結んで表現したり、マップを見る角度を変えても球面上で正しく国名が表示されるようにするための細かい計算や調整が必要な場面が多く、フロントエンド側の工夫が光る作品でした。私自身スピード感が求められる日々の分析業務でここまで凝ったInfographicsを作る場面はなかなかありませんが、この発表を見てしまうともっと見る人を一目で魅了するような細部にまでこだわったデータ可視化技術というのも今後身に付けていきたいと思わずにはいられませんでした。

いかがでしたか?上では詳細に触れませんでしたが、個人的には冒頭で触れたJungle Pangを使った発表がとても好きです。

1回だけ間違えてしまいましたが十分な精度ではないでしょうか。開発当初はCNN(Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)を用いて更に高精度を目指そうとしていたとのことなので、今後CNNが実装されればノーミスフルコンボも夢じゃないかもしれません。将来この手の連打系ゲームが全て画像認識と機械学習によってハックされていく未来を予感させられる発表でした。

発表終了後は全員で写真撮影をしました。Sharing Smile Droneでもこれ以上の良い笑顔は捉えられないのではないでしょうか。

番外編

ハッカソンが終われば温泉!別府観光!ということで少しだけ、LINE Fukuokaのエンジニアのオフショットをご覧ください。

別府への移動中のバス車内の雰囲気はまさに遠足!といった感じです。
旅館では皆さん浴衣をバッチリ着こなし日本酒を嗜んでいます。

ハッカソン LINE Fukuoka

LINE Engineering Blog 2018.02.01

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