LINE Engineer
こんにちは、LINEでDeveloper Advocateをしている中嶋です。この記事はLINE Engineering Blog 「夏休みの自由研究 -Summer Homework-」の1日目の記事です。 Webを問答無用でChatbot化する スマホに対応していないWebサイトでイライラしながら入力する。 毎回ログインが必要でやる気をそがれる。 そもそもスマホでのフォーム入力画面はつらい。 そんな経験ありませんか? LINEは当然ながらスマートフォンで最も利用されており、必然的にLINEにとってそのスマートフォンでのUXはとても重要で、多くの工夫が凝らされています。 そこで、前述のようなスマホでは使いにくいサイトをLINEから操作できるようにしたら便利になるかも?という実験をこの記事では紹介したいと思います。 WebをChatbotから操作できるHeadless Chrome Headless Chromeというツールをご存知でしょうか? Chromeは言わずと知れたWebブラウザーですが、Headless Chromeはそれをコマンドラインで操作するための仕組みです。テスト
Flex Messageという新しいタイプのメッセージがMessaging APIに追加されました。これまでMessaging APIでは、シンプルなテキストの他にスタンプや画像といったメディアを表示することができるメッセージや、テンプレートという複数のボタンやURLを配置可能なメッセージタイプが利用可能でした。 テンプレートはユーザーに複数の選択肢から回答を選んでもらうようなシチュエーションで特に有効でしたが、ボタンテンプレートでは配置できるボタンの数が4つまでだったり、タイトル、本文、ボタン、というようにレイアウトが画一的だったりという制約がありました。 Flex Messageは極めて自由なレイアウトが可能なメッセージタイプで、その可能性はほぼ無限と言えます。一定の表示フレームがありつつも、HTMLに近い感覚でレイアウトをカスタマイズでき、各コンポーネントが美しく整頓されるような仕組みが提供されています。一例として、下図のようなメッセージを作成することが可能です。 では実際にFlex Messageを使ったChatbotを二つほどご紹介します。 サンプル1. The QUIZ
こんにちは、Developer Advocateの中嶋です。今日は昨年12月から開始した開発者向け勉強会「LINE Developers Bootcamp」についてご紹介します。 LINE Developers Bootcampとは? LINE Developers Bootcampは「ハンズオン型の勉強会」で、とある技術をゼロから学びたい開発者を想定して開催しています。参加する皆さまには各自ノートPCをお持ちいただき、その日の講師が設定画面やソースコードを投影しながらその場で開発を進めていき、それぞれのポイントを解説していきます。 同時にオンラインでチュートリアルが提供され、参加者の皆さまは講師の説明を聞きつつ、細かなコードはチュートリアル上で確認できるようになっています。時間はおおよそ2時間ほどです。 第一弾として開催した「Bot bootcamp」では、人と同じようにメッセージを理解して応答できるBot開発をテーマにしたコンテンツで勉強会を実施しました。基本的にはLINEでのBot開発が初めて、という方々が参加され、ゼロからBot開発をおこない、2時間後には基本的なBotの構
English version. Bot Designerとは? Bot DesignerはBotとの会話をプレビューするためのアプリケーションです。 LINE Messaging APIを使うと、開発者はBotを通じてユーザーにテキスト・画像・スタンプ・位置情報など様々な種類のメッセージを送ることができます。そのメッセージがどのように表示されるかを確認するにはJSON形式のメッセージオブジェクトを作成して実際にAPIコールをおこない、LINEアプリケーションでBotから受信したメッセージを確認する必要がありました。Bot Designerを使うと、フォームに情報を入力すればメッセージオブジェクトがJSON形式で生成され、メッセージが即座にプレビューワーに表示されます。 主な利用シーン 利用者へのプレゼンテーションに使う 想定される利用者に今企画しているBotがどういうものなのかを説明する際、スライドで会話の流れを書き起こすよりも実際の画面をそのままプレビューできればイメージが湧きやすいですよね。こういったリアリティのあるデモンストレーションをするには 、ある程度Botを動く状態まで
LINEの開発者向けサイトに Communityサイト が追加されました。 このサイトでは3rd Partyの開発者の皆様が、LINEのAPIを使ってどのような仕組みが生みだしているのか、その開発方法・ノウハウといった開発者コミュニティのナレッジと実例を蓄積していきます。現在のところ、LINEで利用できるChatbotのショーケースである「Bot Directory」と、開発ノウハウを蓄積・検索するための「Q&A」を提供しています。 Bot Directory 私たちは開発者の皆様がLINEのAPIを通じてどのような仕組みを生み出しているのかとても興味がありました。中でもBotはLINEというプラットフォームを活用しながらこれまでとは全く異なるアプリケーションを開発することができる仕組みであり、日々どのようなBotのアイデアが着想され、実際に生み出されているのかをもっと知りたいと考えていました。 Bot Directoryは日々生み出されるBotを知り、実際に体験し、そして その作り方を学ぶことができる開発者のためのショーケースです。世界中のBot開発者が作成したBotを探索
こんにちは、LINEでDeveloper Advocateをしている中嶋です。今回はNode.jsベースのBotのサンプルコードを使いながら、LINE Payによる決済の仕組みをBotに組み込む方法をご紹介します。 用意するもの LINE PayのSandbox 実際にLINE Payで決済を提供してお金を回収するには加盟店登録が必要ですが、検証目的であれば加盟店登録をせずともSandboxで一通りの機能を試すことができます。Sandboxは下記LINE Payの開発者向けサイトから作成できます。https://pay.line.me/developers/techsupport/sandbox/creation Message APIのChannel LINEのBotアカウントを作成するためにMessaging APIのChannelを作成します。この手順については LINEのBot開発 超入門(前編)ゼロから応答ができるまで が参考になると思います。 LINE Pay API SDK for Node.js(非公式) LINE Pay APIをそのまま叩いてももちろん問
こんにちは、LINE株式会社でDeveloper Advocateをしている中嶋です。この記事はLINE Advent Calendar 2017の1日目の記事で、私が日頃開発しているチャットボットによく適用している、自動学習機能についてアイデアを共有したいと思います。 どんどん賢くなるチャットボットの作り方 概要 チャットボットは人のように対話できるシステム、とざっくり定義することができると思います。チャットボットの背後では、ユーザーからのメッセージに対して自然言語処理をおこなってユーザーの意図を特定し、その意図と文脈に応じて処理と返答をおこなう方式が典型的な実装の1つだと思います。 この仕組みで「賢くなる」には2つの側面があり、1つは理解力が高まること、もう1つはできることが増えることです。一般に、前者は自然言語処理、後者はスキルを強化していくことを意味します。 今回この記事でご紹介するのは理解力を高める方法です。自然言語処理の機能を提供するライブラリやクラウドサービスはいくつかありますが、理解力を高めるにはどれも「例文」をたくさん与えて 学習させることが必要です。サービスインの時